◎ライブ「びわの木のうた」
傑作アルバム「ほこらしゃ」から約6年。ネリヤ☆カナヤ二人が「やりきった」といい、13年の活動を休止することになった「答え」がここにある!
オープニングの「ASABANA」から島唄が劇的に展開からリクエストナンバー1の「ビワの木のうた」「すっとごれ」。新しい島唄の未来を予感させる「HAL-KANA(ハルカナ)」まで全9曲。
6年かけて新しい島唄作りに到達!
ネリヤ☆カナヤの最終目標は、新しい奄美のスタンダード作り。つまり現代の島唄を作り上げること。この目標はいつでも底辺にあったのですが、大それたことでもあります。そう簡単にできるものでもありません。それでも、オリジナルを作るモチベーションアップにはつながります。これを打ち出すことでこのアルバムでそれが叶わなかったとしても、ひとつの布石になるかもしれない。これを思い切ってコンセプトとするべきでは?そう考えました。
しかしサウンドだけで奄美を醸し出すことは難しいのです。アルバムの歌詞の方向性も考えました。2007年の6月に奄美FMディ!で放送が開始された「ネリヤ☆カナヤのむじらいトーク」がひとつの方向性を導き出しました。この番組は東京から奄美に発信している番組です。つまり「奄美出身者が東京などの外からみた奄美」。このふたつの考えが今回のコンセプトとなりました。ですから今回は島唄アレンジも力が入っていますが、オリジナル曲の歌詞も奄美を更に強く意識しました。
コンセプトは最初から考えていたわけではなく少しづつネリヤ☆カナヤの中に根付いていったものですが、正直なところ前作の「ほこらしゃ」の評判があまりに良かったために、これがプレッシャーにもなりました。特に難航したのが「朝花」の島唄アレンジ。このアレンジは「ほこらしゃ」が完成した直後からすでに始まっていました。アイディアはあるものの納得したカタチになかなかなりません。
そうこうしていると奄美在住の「ピンポンズ」がアレンジした「朝花」にはショックを受けました。素晴らしいアレンジでした。これに二人は俄然プレッシャーがかかり、試行錯誤を繰り返しました。最終的にそれをクリアできたのはギターのコード展開が決定した時でした。別な曲を作っている時に同じコードをたまたまあてはめてみたらピタリとはまったのです。それから二人の考えていた最初のアイディアや構成を組み込んでいくと一気に完成に漕ぎ着けました。そして「ASBANA」がこのアルバムの核となる!と考えるほど出来に満足しました。
その間、オリジナル曲も少しづつ少しづつ増え、ライブで演奏すると「CDにして!」と反響も多くなってきたところで、本格レコーディングを2007年7月に開始。2007年内には発売したいと思っていたのですが、予定していた8曲すべてのベーシックレコーディングが終わって改めて聴きなおしたところ、何かが足りない!二人が感じたことは同じでした。結論は「核となる曲が後半にもう1曲必要!」。そこからその核となる「ハルカナ」が完成するまでに半年。遂に6年もかかってしまいました。
というわけで、そういう意味でも渾身のアルバム作りをしたつもりであり、手抜きは一切なしの「ほこらしゃ」から更に進化を遂げたネリヤ☆カナヤの新しい挑戦的なアルバムです!是非ともじっくりと聴いていただき、その耳でどうかお確かめくださると幸いです!
というわけで、「ハルカナ」とは奄美の方言で「天上の女神」の意。みなさまが「HALKANA-ハルカナ-」に見守られますことを!
1.ASABANA
2.一切朝花(ちゅっきゃりあさばな)
3.トウディナサ
4.絹の道標
5.豊年節
6.びわの木のうた
7.すっとごれ
8.ハルカナ
9.星の子守唄
【親友と疎遠の人たちに。】
ピアノメインにしたロックバラード。
舞台音楽2作目。時代劇の舞台用でした。
当たり前にそこにいると思っていた身近な人が突然いなくなってしまう。はかない人生を憂いながらも友情に生きた男の歌ですが、実はその逆で、この曲完成の裏に再会のエピソードが。
郡山の日大で知り合った永遠のギター少年、池田和也。大学時代、彼と一緒にバンドをやりたいがために作った「かかってこいこのヤローSPECIAL」のギターでもあります。このバンドは当時、BAND EXPLOSION`87で世界大会にも出場しました。おかげで、とにかく楽しい大学生活でした。その後、大学を卒業するとお互いに忙しくなり、池田は結婚し家庭に収まり会うこともなくなったのでした…。
18年後の2005年に突然、降って湧いたような再会でした。子育てもひと段落し、そろそろギターでも弾こうかと池田は考えていらたしいです。そんな時に「かかってこいこのヤローSPECIAL」再結成!彼のギターワークが衰えていないことに感動!
以来、彼は僕の音楽にはかかせない存在。僕のわがままをユーモアで受け入れてくれる懐の広い最高にいいヤツです。今回のアルバム全曲に参加した彼のギターワークも聴きどころです!
ホント友達はいいですね。
【敗者復活を願う人生のランナーたちに。】
ピアノをメインした軽快なポップロック!
2011年3月12日の伊勢原市大山登山マラソン大会にあわせて応援歌として書き上げ、2011年1月からこのアルバム作りを始めていました。ところが前日3月11日にあの東日本大地震が!
マラソン大会は当然中止。テレビに映る津波にシーンには絶句。地獄絵図でした。しばらく歌を歌うことの無力感に苛まされましたが、あることから(ほこら舎通信のコラムを melmaga/backnumber052.html 参考)、きっと僕にできることが来るはず。だから今できることをやろうと、このアルバム作りを再開しました。
マラソン大会は当然中止。テレビに映る津波にシーンには絶句。地獄絵図でした。しばらく歌を歌うことの無力感に苛まされましたが、あることから(ほこら舎通信のコラムを参考)、きっと僕にできることが来るはず。だから今できることをやろうと、このアルバム作りを再開しました。
そして思いました。この曲はマラソンのことを歌っただけではなく一度挫折した者が再起する歌詞でもあるのです。未来を信じて頑張りましょう!
【ブレない気持ちを持ち続けたいアナタに。】
骨太なシンプルなロックバラード。
舞台音楽3作目。
歌あたまの「俺が死んだら…」と閃いた瞬間に「勝った!」と何に勝ったかはわかりませんが思いました(笑)
最近、情報が多くて自分の立ち位置がわからなくなったりしませんか?でも、人はどっかの政治家のように生きるのではなく、せめて気持ちだけはブレずに誇りをもった生き方をしたいものです。歌詞中、「ぼく」をこれまではよく使っていたけれど、この曲から男臭さを出すために「オレ」を使ってみました。
ライブでも何度か歌っていますけど、この曲を「好きだ」と言ってくれる人が意外に多いのです。この男臭い曲がなんで、と思いましたが、シンプルなロックバラードで、日本人が本来持っているものがこの曲にあるからかもしれません。
これを聴いたらアナタの中に眠っている日本人の魂、目覚ませるかも(笑)
【なぜこの父親の子供なんだろうと考える人に。】
アコースティックな憂いのあるナンバー。
大島紬の職人であった父。跡を継ぐことはできなかったけれど、せめて自分の貫き通してきた音楽で父の残したものを継ぎたい、と作り上げました。
頼りがいのある実直な父でした。実は、僕は父の作った紬も見たことがなかったんです。35過ぎてから芸術を作り出していることに気づいて、この曲を作るきっかけになりました。
頼りがいのある実直な父でした。実は、僕は父の作った紬も見たことがなかったんです。35過ぎてから芸術を作り出していることに気づいて、この曲を作るきっかけになりました。
父の作った紬は、京都の室町の加納株式会社にまだ数反残っているんですが、二度と作れない最高級大島紬なんだそうです。数枚の紬写真をCDジャケットや歌詞カードなどに使用していますので是非見て下さいね。生前、一度だけ父はこの歌を聴いているんです。でも、曲を聴いてどう思ったのか聞けなかったですね。
ちなみにこのアルバムの題字「親愛なる者たちへ」は母に書いてもらったもので、父とこそっとコラボレーションしてもらいました。
お父さんと微妙な関係の人も多いと思いますが、この曲を聴いて自分のルーツを考えるきっかけにでもなれば嬉しいです。
【時々はエッチな気分になりたい人に。】
PRINCEを彷彿させるエッチな(笑)ビートナンバーです。
これを聴いて、こんな歌も歌うの?と思う人もいるかもしれませんが、エロティックな曲、好きで時々遊びで作るんです。そして自分の一人で楽しんでる(笑)
誰もがこういうエッチな気持ちって多少なりともあるはずですよね?たまには、こういうのを出さないと爆発しますよ。(どういう爆発するんだろ(笑))今回はアルバムの流れを変える曲として入れてみました。1曲目からいい感じで聴いてきた方、この曲を飛ばさないでね(笑)
でも、「意外にいいじゃん!」って、ハマッてくれるのも期待してます。
【今でも心の中に少年の気持ちを持っているアナタに。】
ピアノメインの壮大なロックバラード。
2011年3月12日の伊勢原市大山登山マラソン大会にあわせて応援歌として書き上げ、2011年1月からこのアルバム作りを始めていました。ところが前日3月11日にあの東日本大地震が!
この曲が今回のアルバムの核といってもいい曲だと思います。
みなさん、あきらめた夢はありませんか?そんな夢すら忘れてしまっていませんか?
今、なんとなく幸せだとしても、でもなんか足りなくないですか?少年時代はもっとキラキラしてた気がします。身体が少し衰え、なんかあきらめ加減な自分がいませんか?人生はまだまだのはず。そう想いながらも今更と思ったりして。
このCDを作り上げようと思ったのは、敬愛するジャズドラマーの古澤良治郎師匠が2011年1月に亡くなったことをきっかけにしています。そのあたりのことはCDの歌詞カードに書いたので是非読んでいただきたいのですが、時間はさほど残されていません。
アナタの人生の空にも星が輝きますように!
【自分の道が正しいか悩む夢の途中の人に…。】
ギターをメインにした骨太なミディアムロック!
自分の人生を振り返り、 ここまで来た道で正しかったのか? と考えてしまいませんか? とはいえ引き返すわけにはいきません。 運命を受け入れ、前を見て歩き、 答えを勝ち取るしかないんですよね。 自分を信じるしか道はないんです。 そんな歌にしました。
曲はキャッチにしたくてサビから始まり、音的には今風なオルタナ系のギターサウンドで、U2や30 Seconds to Marsを意識してアレンジしました。
この曲を聴いて迷っている人が心に拳を握り締めて立ち上がり、ズンズンと歩き出してくれると嬉しいです。
【センチメンタルな恋に憧れるアナタへ。】
夜の都会の匂いのするムーディな大人のナンバー。
このアルバムの中で一番新しい曲。 。
映画「おくりびと」の脚本家として今や世界の小山薫堂氏ですが、 熊本のマリスト高校での同級生なんです。かなり忙しい人なのでなかなか会えないのですが、時々、何かにつけて声をかけてくれます。
今回も2011年3月の後半のこと。 SONYのNEX-VG10ビデオカメラのスペシャルサイトで、小山薫堂氏が動画を撮影したらしく、その映像に曲をのせてくれないかとのこと。2日ぐらいでインスゥルメタル曲を作ったら、出来上がりを薫堂氏がとても喜んでくれました。その時の動画が以下のサイトの一番下にありますので是非。
http://www.sony.jp/handycam/special/NEX-VG10/review/interview03.html
頼りがいのある実直な父でした。実は、僕は父の作った紬も見たことがなかったんです。35過ぎてから芸術を作り出していることに気づいて、この曲を作るきっかけになりました。
これに歌詞とサビつけて再アレンジしたのがこの「ミスターミッドナイト」。ちなみにビートルズが「ミスタームーンライト」で、「二人を照らし出して」と歌うのに対してこの曲は「灯りを消して」と歌っています。
【人生の折り返し地点に差し掛かる人たちに。】
指を鳴らしてリズムを取りたくなるアコースティックなナンバー。
人生の折り返し地点。 10年前にいまの自分を想像しましたか? そしてあの時の夢を達成できましたか? たとえ出来なかったとしても、 何か違う宝物を見つけて、 お互いに頑張ったよな俺たち、と 人生の半分に祝杯をあげられたらいいですね。
小山薫堂の小説「フィルム」の中の 一遍に同一タイトルの短篇小説があります。 当時、彼が雑誌に短篇小説を連載をしていて 「同じタイトルで曲を作って 発売のタイミングでネットで流してみたら?」 と声をかけてくれました。
ちなみに、この小説はテレビドラマ化もされていて 主人公が女性に変わりその名も平田明子(笑)
是非とも原作を読んでいただき、この曲を聴いてもらえると違った楽しみ方をしていただけると思います。
CD「HALKANA」のご購入はこちらからどうぞ!