1996年、突然、沈黙を破ってのCD発売決定に
驚いた人も多いと思います。
以前から「CDの発売はいつ?」と聴かれることが多かったし
僕の新曲のテープを欲しがる人が多かったので
なんとかしたいと思っていました。
かといって現在のレコード会社の体制には期待はできず
テープでは速度がそれぞれのカセットプレイヤーで違うので
思うように僕の作ったものが届けられないし、
MDだとまだ当時そんなに普及していないし
他にみんなが持っていて同じように聴ける方法を探してました。
ポリドールからデビューしたこともある友人の安藤治彦氏と
先日、飲んだ時に「CD-Rを自宅で焼いてファンのためにCDを作った」
という話を聞いて、僕もいつかやってみたいと心を動かされました。
その矢先に妹の仕事の関係で株式会社プレクスターから
CD-Rの協力の話があって今回の話が加速するわけですが
実はそれから、約15日間。いきなり山は動いた!という感じ。
もともと自宅でサウンドのほとんどは録音されていたんですが
新録音で1曲作り上げたし、1曲はアレンジに手を加え
ボーカルもまるまる録り直しました。
ジャケットのために水彩絵の具を買ってきて7.8枚絵も書き降ろしました。
好きな映画も音楽も頭の中で遮断されて
もともとイメージしていたものが一気に吐き出されていく感じがしました。
うまいことに仕事も一段落して時間がとれたので
寝る暇も惜しんでMacintoshと向き合って作業しました。
テスト版が完成した時、とても心地いい気持ちが広がり
みんなに聴いてほしいと、手にとってみてほしいと思いました。
そこで、初めてCDの発売を決心したというわけです。
テクノロジーもここまできたのかと
驚くべき発見と忘れていた何かを
このHand-made CDを作ることで僕は手にいれた気がするし
みなさんにもそれを味わってもらえると確信してます。
一枚づつ(※)僕自身の手で作っていくつもりなので
みなさんの手元に届くのは約1〜2週間後になりますが
どうかみなさん、楽しみにお待ち下さい。
※1996年当初は、すべて予約受付けてから、作業をしていました。
現在2001年は、時間があればせっせと作業しているという状況です。
後日談>>1996年8月、CD発売を決定して受付開始!たくさんの予約を受けた直後、
なんとMac8500/120が動かなくなってかなり青ざめました。
予約を今更撤回するわけにもいかなく、泣く泣く新しいMacG3/223を買ってその場を切り抜けました!
が、実は、、古いMacは壊れたのではなく僕がメモリをいじったことで、ボードがちゃんと入っていなかっただけとあとで発覚。2001年も終わろうとしていますが今でもこのMacがCDを焼いて活躍してくれています。